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2023年3月 7日 (火)

人間と科学 第344回 永久不変の存在を求めて'(5) ②

続き:

■ニュートンが考えたこと

 万有引力の法則は、質量をもつ物体同士は引き合い、その強さは双方の質量に比例し、距離の二乗に反比例する(逆二乗即)関係を表す。そこに現れる比例定数が「万有引力定数が「万有引力定数」である。物体が落下するときの速度増加割合を示す「「重力加速度」と混同しないでほしい。

 重力加速度は地球上では 1秒あたり秒速 9.8 メートル、月面ではその約 1/6 である。これは月の質量が地球に比べ小さく、それだけ引力が小さいからである。

 ニュートンのリンゴの逸話は後世の創作と言われるが、ここでニュートンが洞察したのは、リンゴであろうと地球であろうと質量を持つものは互いに引き合う。そしてその力は遠方ににも及ぶ。ゆえに地球とリンゴが引き合うように、地球と月も引き合っており、両者の関係に本質的な違いはない、ということである。

 身近なリンゴも、遠く離れた月も、同じ原理で支配されている、と考えたのである。ではなぜ月は落ちてこないのか。それは月がまっすぐ飛び去ろうとする動きと、地球に向かって落ちていく動きが釣り合っている結果と考えた。つまり月が地球からの距離を維持しつつ「落ち続けている」というわけだ。

 当時すでに天文学者により、地球と月の距離や軌道はかなり正確に判っていた。そこでニュートンは今日の微分に相当する考え方から月の落下加速度を計算し、地球上のリンゴの落下加速度と比較した。その結果から物体が引き合う力は距離の二乗に反比例するという関係を導いたのである。

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