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2023年4月 4日 (火)

Report 2023 βラクタム系抗菌薬 ③

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抗菌薬製剤としては、βラクタム系抗菌薬のセファゾリン、セフメタゾリン、アンピシリン・スルバクタム、タゾバクタム・ピペラシリンの 4 剤を指定した。

 βラクタム系抗菌薬は、原薬の主たる原材料となる母核の製造には発酵過程が必要だが、現状では国内に商用生産施設がなく、国内では母核の生産はできない。また、それぞれの製剤の特性を加味する原材料である側索についても、製造工程で爆発性の危険があり、その危険回避の対策が取れる生産施設が国内にはない。

 こうしたことから欧米諸国の大半も原薬、原材料ともに中国からの供給に頼っているのが実情であり、世界的にも中国の代替となる供給源が国内外にない。

 厚労省では 2020 年から「医薬品安定供給支援事業」とそて βラクタム系抗菌薬を含む医薬品の原材料を国内で生産するための取り組みを行っているが、βラクタム系抗菌薬については、発行設備をはじめとする初期投資が大きいうえに、製造コストに見合る収益が見込めないことなどから、商用の生産・備蓄設備が整備できる見通しは立っていない。

 厚労省ではβラクタム系抗菌薬については、経済安全保障推進法に基づくこの取り組み方針により民間企業への支援を一段と区謳歌して、「2023年から国内での製造・備蓄設備の構築を開始し、2030 年までに海外からの海外からの供給が途絶した場合でも、医療現場に必要な量を切れ目なく安定供給できる体制を整備する」としている。

 βラクタム系抗菌薬の国産化の成否はわが国の経済安全保障の取り組みの試金石になっている。

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