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2023年5月 1日 (月)

Clinical 手際の良い残根歯の抜歯法 ⑥

続き:

4. 残根抜歯の実際

 

1)残根歯の抜歯の基本的な考え方

 まず鉗子とヘーベルによる抜歯を試みるが、有効でない場合は迷わず補助的措置を加える。

(1)鉗子による抜歯

  抜歯の基本は鉗子抜歯であり、歯肉縁上に鉗子で把持できる十分な資質の形態、量、硬さが残っている場合は、鉗子で把持して抜歯。単根歯であれば、頬舌的に倒すだけではなく捻りを加えると有効。無理に強い力を加えると、資質が砕けたり、歯根が破折したりするので、十分に力が伝わっているにもかかわらず抜歯できない場合は、ヘーベルに変更するか補助的処置を加えて抜歯。

 (2)  ヘーベルによる抜歯

   残根歯の多くは、十分な資質が残存していない。う蝕のため資質が軟化し、根面が歯肉縁下にある、などの理由でそのまま鉗子で把持できないことが多く、ヘーベルで抜歯することが多い、ヘーベルによる抜歯では、刀部を確実に歯根膜腔に入れることが最も重要なポイント。歯と歯槽骨の境目(=歯根膜腔)が明らかな場合は、その部分にヘーベルを挿入。根面が歯肉で覆われていて歯根膜腔が直視できない場合や歯根膜腔が狭小化していたり、骨性癒着があって、ヘーベルが歯根膜腔に入らない場合には、補助的処置を加えて抜歯。

 

2)  補助的処置の種類

 鉗子とヘーベルでの抜歯が難しい場合は、ためらわずに補助的処置を加える。特にタービンやエンジン(ストレート、コントラ)などを使用して歯根分割、骨削除をすることが時間の短縮に繋がる。

 2 分程度(実は結構長い)同じ操作を続けても状況が進展しなければ、その操作を延々と続けることは止め、次の手(補助的処置)を次々と加える。時間短縮には次の処置をどこで移るかの判断重要である。

         続く。

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