Topics 抗菌薬が使えなくなる日 ①
大毛 宏喜(広島大学病院感染症科教授)さんの小論文:コピーペー:
1. 我が国の抗菌薬開発
第二次世界大戦中まで、我が国では抗菌薬や抗結核薬の入手は容易でなく、併円と結核は死因の上位に位置していた。戦後、米国企業の日本に対する抗菌薬製造指導により、国内での抗菌薬開発と製造が積極的に行われることとなった。
いまや世界中で使用されている第一世代セファロスポリン系薬のセファゾリンはその成果の一例である。
名古屋の三洋化学は戦時中、航空機用潤滑油を生産する会社であったが、戦後に工場設備を活用してペニシリン系薬の製造を開始した。1956年に藤沢薬品工業(現在のアステラス製薬)が同社を吸収合併し、1961年にセファロスポリン群の医薬品製造契約を英国公社と結んだことが、セファゾリン創出につながった。1971年には国産初のセファロスポリン系薬セファメジンとして上市されている。
その後、我が国ではセファロスポリン系薬セファメジンとして上市されている。
その後、我が国ではセファロスポリン系薬の開発競争がスタートした。代表的な薬剤としては、1981年のパンスポリン、1986年のモダシン、ロセフィン、ファーストシンと、第二世代から第四世代の薬剤が次々と上市されている。
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