Science 糖尿病における歯周病 ~基礎研究からその問題点を考える~ ⑦
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おわりに
糖尿病と歯周病な関する大規模 RCT の数は少なく、合併症も多岐にわたる。さらに近年新しい糖尿病治療薬も次々に上市され、治療法も様々であり、結果の評価を難しくしている。一方で、実験動物を用いた基礎研究は、バックグラウンドや治療条件、病態をある程度均一化することができることにより、メカニズムの解明に優れている。
ヒトと実験動物では大きな違いがあり、大規模臨床研究が重要であることに変わりはないが、基礎研究の結果は、日常診療においても重要な示唆を含むとと考えている。基礎研究からは1型糖尿病、2型糖尿病ともに糖尿病と歯周病の双方向性の関係が明らかにあるのみでなく、糖尿病のある人が中等度または重症の歯周病を有することの危険性を示している。
日常診療においても、その点を十分に意識して糖尿病と歯周病の医科歯科連携を進めることが重要であると考えている。
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