日記・コラム・つぶやき

2021年3月 1日 (月)

Clinical 歯科医療における感染症対策 ⑥

続き:

 無症状で経過する場合14日間の自宅待機後に就業可能とする。あるいは暴露から10日目にPCR 検査を行う選択肢もある。潜伏期間がおおむね5日間であり、発症6日目以降は感染力が低下、即ち、ウィルス量が減少することを考え、10日目の検査が効率的と考えられている。診療した患者が COVID-19と判明した場合に、接触した職員の対応を考える際に参考にしてください。

おわりに

 国内外の感染の状況を見る限り新型コロナウィルス感染症との戦いは長期戦になると予想される。歯科診療も十分な感染対策を講じながら、患者も医療従事者も安心、安全に診療が行われることが望まれる。

2021年2月28日 (日)

Clinical 歯科医療における感染症対策 ⑤

続き:

3. 検査

 現時点での検査をまとめた。PCR 法、LAMP 法はSARS-CoV-2 の核酸、抗原は特有の蛋白の有無を調べる。PCR 法、LAMP 法、抗原定量は鼻咽頭、鼻腔、唾液のいずれの検体も可能であり、無症状者は鼻咽頭、唾液を用いる。感度はPCR 法が最も優れ、LAMP 法と抗原定量は PCR のおおむね90%くらい、抗原定性は発症からの時期によるが50%程だ。抗原定量は技術不要で1時間くらいで結果判明する。抗原定性は唾液を用いることができず、発症から9日以内と制限有り、特殊な技術や機器を必要とせず、30分ほどで結果が判明するので利便性が良い。

4. 歯科診察で注意すべきこと

 SARS-CoV-2がヒトの細胞の ACE2 受容体に結合し細胞内に RNA が侵入する際に、TMPRSS 2という酵素が重要な役割を果たしている。舌や歯肉の粘膜細胞にAE 2 と TMPRSS 2が発現している。

 このことは、グラフは略。すなわち、発症からの日数とウィルス量を示したもの。鼻咽頭拭い液と同様に唾液にもSARS-CoV-2は多く存在するため、口腔内の検査や処置は感染を周囲に波及させる可能性がある。したがって、十分な感染防止策を講じて診療にあたることである。日本歯科医師会の『新たな感染症を踏まえた歯科診療の指針』では、マスク、手袋、ゴーグルあるいはフェイスシールドを装着することによる個人防護、アルコールや次亜塩素酸ナトリウムによる歯科用ユニットや環境の消毒、3密(密閉・密集・密接)の回避や換気など診療環境に関する留意点、スタッフの健康管理、休憩室での注意について記載されており、参照にしてください。ここでは、指針に触れられていない点をいくつか記載する。

 日本環境感染学会から出されている「医療機関における新型コロナウィルス感染症への対応ガイド(第3版)」に載っている。従事者がCOVID-19感染患者と接触した時の状況、暴露リスクの評価と対応のことを表で示している(略)。感染経路は飛沫、接触感染が主で口、鼻、目の粘膜が主な侵入門戸である。高リスク、中リスクに該当すると、暴露から14日間の就業制限が必要、スタッフ、医療機関に大きな影響だ、中リスクや高リスクにならないように、患者も医療従事者もマスク着用のこと、患者が未着用の場合は、従事者側はマスクとゴーグルが必要である。

 暴露後の就業制限とPCR検査の適応についてのことは、医療従事者がSARS-CoV-2に暴露したとしても、すぐに PCR 検査の対象となるわけではない。暴露後早期であれば検出感度は低いと予想されるため、検査に依存せず就業制限を優先させる。

 就業制限が必要と判断された医療従事者については、可能な限り早期に自宅などで隔離待機とする。暴露後14日以内に症状が出現した場合は PCR 検査を実施する。陰性であれば14日間の自宅待機後に就業可とする。陽性の場合には入院あるいは自宅隔離などの措置がとられ、①発症後に少なくても10日が経過しており、解熱後および症状軽快後72時間経過、あるいは②解熱後および症状軽快後24時間経過した後、24時間以上間隔をあけ2回のPCR が陰性となれば退院あるいは隔離解除となる。

 その後の就業開始時間に関しては、医療機関の感染対策部あるいは所属部署の責任者と相談となる。

 

2021年2月27日 (土)

Clinical 歯科医療における感染症対策 ④

続き:

2) マスク着用による感染予防の効果

 マスクの効果はいろいろな研究から示されている。人(感染者)に類似したマネキンの口からネブライザーを用いて、咳と同じ速度でSARS-CoV-2を含んだ粒子を飛散させて、もう一方のマネキン(非感染者)の口からの吸いこみを測定した実験結果がある。それには要素として、感染力を持ったウィルス量、ウィルスのRNA 量を表す。非感染者がマスクを着用した場合、吸い込むウィルス量は非着用時を100%とすると、布マスクでウィルス量83%、RNA量63%、サージカルマスクでウィルス量53%、RNA量50%、N95マスク(隙間あり)でウィルス量43%、RNA量14%、N95マスク(隙間なし)でウィルス量21%、RNA量10%にまで減少させた。

 感染者がマスクを着用した場合、布マスクでウィルス量24%、RNA量43%、サージカルマスクでウィルス量27%、RNA42%、N95マスク(隙間あり)でウィルス量5%、RNA量4%、N95マスク(隙間なし)でウィルス量0%、RNA量0.3%にまで減少させた。

 感染者が布マスクを着用し非感染者もマスクを着用した場合、布マスクでウィルス量32%、RNA量33%、サージカルマスクでウィルス量26%、RNA量31%、N95マスク(隙間あり)ウィルス量18%、RNA量11%、N95マスク(隙間なし)ウィルス量11%、RNA量4%にまで減少させた。この結果は、非感染者よりも感染者がマスクを着用したほうが抑制効果が高いこと、両者が着用した場合にはさらに効果が高いことを示唆する。またマスクの性能効果はN95マスク、サージカルマスク、布マスクの順に高いが、肌と密着させて着用することが予防効果を最大限に発揮させるために重要である。

 高性能コンピューターの富岳によるシミュレーションでも、マスク着用により前方への空気の流れが抑えられ、前方への粒子の拡散は、不織布マスク、ポリエステルマスク、布マスクの順に効果があることが示されている。マスクの予防効果に関しては、隙間なく着用した場合、吸い込む飛沫やエアロゾル(微細な飛沫)はほぼすべて遮断された。マスクに隙間がある場合は、マスクなしと比較して、吸い込む量は1/3に減少。この研究でも予防のためにはマスクを隙間なく着用することの重要性が示されている。

 図10(略)はCOVID-19に感染させたハムスターを用いた動物実験を示す。感染ハムスター1匹を左側のケージに入れ、右側のケージには健康ハムスターを3匹入れ、感染したほうから健康なほうへ気流が流れるようにして感染状況を調査した。マスクなしでは15匹中10匹(66.7%)が感染した。感染ハムスターのケージをサージカルマスクと同じ素材で覆った場合、12匹中2匹(16.7%)が感染した。これは、感染者がマスクをした場合の感染防止効果を想定したもので1/4に抑制できたことを示す。

 健康ハムスターのケージを覆った場合12匹中4匹(33.3%)が感染した。非感染者がマスクをした場合の予防効果を想定したものが、半分に抑制できたことを示す。動物実験であるが、マスク着用には感染を広げない効果と、ある程度の予防効果が期待できると思われる。

 実際、米国の病院でのマスクの効果が示されている。米国の病院での実例である。グラフには日付と医療従事者のPCR検査陽性率である。2020/03/10ごろから上昇しはじめ、州の緊急事態宣言、病院の面会制限、学校閉鎖、公共交通機関規制などが出されたが上昇傾向は続いた。3月25日に職員全員のマスク着用の指示が出されPCR検査陽性率の上昇が抑えられ、4月6日に患者全員にマスク着用が指示、陽性率が低下した。マスク着用には社会全体の感染拡大抑制効果が期待できることを示唆する。

 中国での家庭内でのマスクの予防効果を検討した結果は、最初の感染者121名のうち、他の同居家族への感染がなかった81名と、感染があった40名を比較したところ、感染があったか家庭では家庭内の接触回数が多かった。一方、家庭内感染がなかった81名の家庭では最初の感染者が発症する前からマスク着用者が1人以上いたこと、発症してから家族全員がマスクをした家庭が多かったことが示された。常に家族の誰かがマスク着用している、家族のひとりが発症したらすみやかに全員がマスクをすることで、感染を1/5に減らせることが召されている。

 

 

2021年2月26日 (金)

Clinical 歯科医療における感染症対策 ③

続き:

 当院で施行した RT-PCR 検査の結果から、25 サイクルで検出できており、ウィルス量が比較的多い症例である。

 無症状患者からも感染することがある。患者 1 の例として、(患者 1 は武漢からアニャン市へ旅行)―COVID-19 の流行が始まった都市である武漢から2020/01/10 に韓国のアニャン市を訪れ、滞在中に 5人と接触があった。

 患者 6 が2020/01/17 に発症、患者 2 は2020/01/23 に発症、患者 3、4、5 も 2020/01/25、2020/01/26に発症した。5人は2020/01/26 、2020/01/27 に PCR 検査陽性で COVID-19 と診断された。

 患者 1 は 2020/01/28 に PCR 検査陽性と判明したが、経過を通して症状を認めなかった。この時期、患者 1 以外に感染源の存在は考えられず、全く症状を自覚しなくても感染の連鎖に関わることがあり得ることを示唆している。

 社会での感染の連鎖の状況をまとめると、日数と人数は、45%は発症前の患者から、40%は発症後の患者から、5%は無症状患者からの感染伝播である。

 症状のない感染者からの伝播が50%であることが分かる。症状を自覚していなくても感染を広げる可能性、普段と様子が変わらなくても感染者である可能性がある。

 これらの情報を基にソーシャルディスタンス、ユニバーサルマスク(全員がマスクを着用する)が推奨されるに至った。

 

2021年2月25日 (木)

Clinical 歯科医療における感染症対策 ②

続き:

1. 感染経路

 SARS-CoV-2は脂質膜であるエンベロープをもつ RNA ウィルスである。表面に突出しているスパイク蛋白が気道などの細胞の表面に存在する受容体ACE2に結合することで、細胞内にウィルスのRNAが侵入する。

 主な感染経路は飛沫感染と接触感染である。感染者がマスクをせずに咳をすると小さなウィルスを含んだ飛沫は約 2m 先まで飛び広がる。飛沫とは、大きさがおおむね5μm以上の粒子のことを示す。飛沫に含まれたウィルスが鼻や口、目などの粘膜から体内に入ることで感染する経路が飛沫感染である。感染予防のため、ソーシャルディスタンスとして 2m 以上離れることが推奨される。落下した飛沫にはウィルスが含まれており、付着したところを触り、その指で鼻や口の粘膜を触ると接触感染となる。

 飛沫感染だけでは説明がつかない感染例も報告されている。密閉・密集・密接の3密の条件によっては、大きさが5μm未満の飛沫よりも小さい軽い状態、いわゆるエアロゾルとしてウィルスを含んだ粒子が、数時間、感染力を保った状態で空気中に浮遊している可能性がある。中国の飲食店、バスの中、米国の合唱団でもエアロゾルが関与したと考えられる感染拡大事例は多く報告されている。

 通常の呼吸でも口元からわずかな粒子が排出され、会話や、さらに大声で話すと寄り多くの粒子が排出される。普通の鼻呼吸よりも、ハーハーと運動時のように速く深く呼吸した方が粒子の排出が多いこと、また声を出すとさらに多く、大声で話す時が最も多いことが分かる。このような知見により、密閉された空間、飲食などで声が大きい状況では感染のリスクを高め、多くの人数が集まる密集した状況では一人の感染者から一度に多くの人に感染させてしまうことが分かってきた。普段からソーシャルディスタンスを意識し、特に近距離での会話の時にはマスクの着用が勧められる。

2. 感染予防対策

 SARS-CoV-2はエアロゾルとしての空中では3時間、ステンレスやプラスチックの表面では72時間生存すること、皮膚では9時間生存し、80%エタノールによって15秒で不活化されることが示されている。従って、金属製のドアノブ、エレベーターのボタン、駅の券売機のタッチパネル、電車のつり革などには長時間ウィルスが付着している可能性があり、接触感染予防のためには、不特定多数の人が触れたものに直ちに触れた後は、アルコールで手指を消毒する必要がある。

1) 感染の連鎖の状況

 感染者は発症、すなわち症状が出現する数日前からウィルスを排出し、そのピークは発症当日といわれている。即ち、症状が現れる前から他の人に感染の心配がある。

 例として、1次感染者100人の発症4日前~発症後14日間に亘り、その接触者2761人の追跡した研究結果から、接触した人数の中で感染した2次感染者の割合を示している。――2次感染者は22人で、全例が1次感染者の発症5日目までの接触によるものであった。発症6日目以後の接触は852人あったがそこでの感染はなかった。1次感染者の発症前に接触した735人からも、1%の2次感染者が出た。つまり症状が現れる前から発症5日以内に感染リスクがあり、6日目以後は極めて低いということがいえる。

 感染者の鼻腔拭い液中のウィルス量の推移を示すことからも、 RT-PCR 検査においるサイクル閾値(Ct)とは機械が検出できるまでに必要とする増幅回数のこと・。20回までは感染者のウィルス量が多く、35回以上では少ないとということ。これは、発症後7日目までにウィルス量は急激に減少し、8日目以降は少ないことが分かる。

 

 

 

 

2021年2月24日 (水)

Clinical 歯科医療における感染症対策 ①

寺嶋 毅(東京歯科大学市川総合病院・呼吸器内科教授・新型コロナウィルス感染症対策ワーキンググループ長)さんは述べている。

要約

 新型コロナウィルス感染症の主な感染経路は飛沫感染と接触感染であるが、エアゾルが関与したと考えられる感染事例も報告されている。マスクは飛沫拡散予防に加え、空気中のウィルスの吸い込みを防止する効果も期待できる。唾液にもウィルスが含まれる。歯科診療においてはマスク、手袋、ゴーグルを着用し濃厚接触者にならないこと、診療室はアルコールによる環境消毒と換気を適切に講じることが求められる。また、休憩室での飲食や会話が感染につながることもあり注意が必要である。

はじめに

 新型コロナウィルスは、正式には severe acute respiratory syndrome-coronavirus 2 (SARS-CoV-2) と呼ばれコロナウィルスのひとつである。SARS-CoV-2 による肺炎などの疾患を coronavirus disease 2019 (COVID-19 : 新型コロナウィルス感染症)と呼ぶ。ここでは、COVID-19の感染経路、感染予防対策、臨床症状と市中での感染状況、検査、歯科診察で注意すべきことについて解説する。

2021年2月23日 (火)

内の目外の目 第 218 回 悪戦苦闘のオンライン授業~構築と運用~ ④

続き:

4. おわりに

 約8か月間のオンライン授業を通じて感じたことを箇条書き形式で述べた。おそらくオンライン形式で授業を実施されている他の先生方も、同じような課題や問題が生じているのではないかと思う。

 コロナ禍の中、確かに従来の対面形式の授業と比べて、授業テキストや課題解答例の作成にかかる時間は増大した。

 しかしながら、①授業資料の見直し、②記録した講義動画を学生は何度も閲覧可能、③毎回全学生からくる授業の感想、④配布テキストは学生が自分で印刷(以前は教員が印刷して授業中に配布していた)……とこれまでにないメリットがあることも事実である。劇的な環境変化が今までにない教育効果を生み出すことに期待してい。

 ※本大学の契約関係で GC を利用したが、他のオンラインツールを批判するものではない。

 

 

 

 

2021年2月22日 (月)

内の目外の目 第 218 回 悪戦苦闘のオンライン授業~構築と運用~ ③

続き:

3. G Suite を使用した授業の課題と問題点

  1) GM 機能の課題

 ● GMでのオンライン授業の参加者が記録されない(Zoomはレポートに記録が残る)。※秋ごろ、出欠レポート機能が追加。

 ● 出席確認のために、別途アンケートなどを用意しなくてはならない。

 ● クラスの参加者をエクセルにダウンロードできない。

 ● ホワイトボード機能がない(Zoom、Microsoft Teamsにはある)。※秋ごろ、Jamboard 機能が追加。

 ● アプリやタブレット等の用意が必要。

 ● 部屋に設置したホワイトボードを投影すると蛍光灯の反射で見えにくくなる。

 ● 受講者の反応を確認する機能がない(Zoomには「いいね」、「賛成」などのアイコンで反応する機能がある)。※秋ごろ、挙手、アンケート、Q&A の機能が追加。

 ● 講義中のチャット機能が不十分である。参加者へ一斉に送ることしかできず、さらにメンバー表示をしていない場合、画面上での表示が短時間なため、気づかないことがある(Zoomでは参加者の中から送信先を選択でき、画面の右に表示され続ける。チャットからのファイルの送受信も可能)。

 2) 通信環境による問題

 ● 送信者・受信者ともに Google Chrome を使用していないと動画の音声が聞こえない。

 ● 動画がなめらかに表現できないことがある(Zoomのほうがややなめらか)。

 ● 時々、音声や接続が途切れることがある。

 3) 課題提出管理の問題

 ● ファイルを提出していなくても「提出済み」と表示される(添付なしのメッセージは表示あり)。

 ● 提出期限後に受け付けを拒否、またはメッセージを表示させる機能がない。

 ● 提出期限の時間に提出すると「期限後の提出」となってしまうので、期限と伝えた1分後に期限を設定する必要がある(秒単位で期限が判断されるため)。

 4) その他の問題点

 ● 試験の実施方法の課題

   通信状況を考慮して、ダウンロード・アップロードの時間に余裕をもって実 施する必要がある。資料の持ち込みを禁止にできない。不正行為(学生間で解答を見せ合う等)への対策が必要である。

 ● 遠隔授業での T.A.(Teaching Assistant)の活用方法

   T.A.は、課題質問をメールで受け付けて回答することを役割とした。T.A.で対応できないものは、筆者(梅崎)が担当した。出席管理、レポート回収~整理などは秘書が担当(T.A.は成績に係る業務を行ってはならない)。

 

 

 

 

2021年2月21日 (日)

内の目外の目 第 218 回 悪戦苦闘のオンライン授業~構築と運用~ ②

続き:

2. 学習管理システム  GC

 GCのサービスは、基本、無料で利用できるが、G Suite 契約によって組織別のドメインが付与され、アクセス権限や公開設定などの管理者機能でセキュリティ面が強化されている。CPと比較して、以下の内容はほぼ同じ機能を持つ。

 ● 授業資料の提示(教員)→ダウンロード(学生)

 ● 課題の提示(教員)→提出(学生)→回収(教員)

 ● 成績評価(教員)→開示(教員)→確認(学生)

 ● 質問やフィードバック

 ● 掲示板機能

 春学期、秋学期とGCを利用して感じたメリットとデメリットを以下に示す。

 1) GCのメリット

 ● Gmailと連携:学生のアカウントの Gmail に、資料公開などの連絡が自動的に送られる。

 ● GMと連携:リンク機能が使用できる(クラス毎に GM の URL が作成される)。

 ● Google ドライブと連携:資料のアップロードが簡単。GM の録画も自動的に保存。

 ● Google フォームと連携:アンケートの作成と集計が簡単。

 ● G Suite はドライブ容量が無制限。

 ● 学生全体への周知(ストリーム)が GC のトップページに表示。

 ● 学生へ個別にメールが送信できる。

 2) GC のデメリット

 ● 授業情報から登録が必要。

 ● 学生情報が登録されていない。

   教員側から受講生のアカウントを登録するのに手間がかかる。受講する学生にメールでクラスコードを知らせて、クラスに参加登録してもらう必要があるため、学生のメールアドレスが分からないと学生は参加できない。今回は Microsoft SharePoint を使用。

 ● シラバスは登録されていない(教員自ら周知が必要)。

 ● G Suite は教育機関での契約が必要。

 ● 学生のアクセスやダウンロードの状況が不明。

 ● 学生の名簿作成機能がない。

 ● 学生の並べ替え機能が姓か名のみで、大学の名簿順(再履修の学生を含む学年順)に並べられない。

 

 

 

 

2021年2月20日 (土)

内の目外の目 第 218 回 悪戦苦闘のオンライン授業 ~構築と運用~ ①

梅崎太造(中部大学教授)さんは上述している。コピーペー:

1. 遠隔授業に至る経緯

 2020年度の開始早々、人類がこれまでに遭遇した中でもまれにみる新型コロナウィルス感染症(COVID-19)によるパンデミック状態の中、2020/04/09、春学期の授業(2020/05/07開始)を原則すべて遠隔で行うと通知がきた。当初、筆者(梅崎)の勤務している愛知県春日井市にある中部大学では、大学が採用していた学習管理システムである CoursePower(以後 CP)や電子メール、オンライン会議システムを使用した遠隔授業の準備を推奨していた。

 4月17日、CPについて、同時アクセス数の上限がもともと1000であることやストレージの容量不足のため、以下の通知がきた。

 ● 同時接続可能アカウント数は1500まで

 ● アップロードは1ファイル 10BM まで

 ● 作業継続時間は10分まで

 ● 学籍番号の偶数番号の学生が月曜、水曜、金曜、奇数番号が火曜、木曜、土曜と振り分けるアクセスルールを設ける

 この中で、特にアップロード 10MB という制限は、授業で使用するソフトのアップロードには耐えられないため、急遽、他の学習管理システムの採用を検討し始めた。

 4月27日、大学はCPの負荷を分散させるべく、学外サーバーの e-learning システムである Blackboard Learn や、G Suite for Education( Google の教育機関向けサービス、以後 GE とする)などの LMS (Learning Management System )の使用が推奨された。さらに同日、工学部長より GE (無料版)が使用可能との通知があった。無料のオンライン会議システムでは、梅崎が担当する授業科目の中で最も受講者数が多い 137人に対応できるものとして Microsoft Teams も選択肢にあったが、工学部の GE 契約通知を受けて、容量無制限のクラウドストレージを持つ学習管理システム(Google Classroom、以後 GC とする)とオンライン会議システム(Google Meet、以後 GM )が連携できる GE の採用に決定した。以下が今回の遠隔授業で利用しているシステムである。

 ● メイン:GC、GM、Tora-net メール(大学の Web メール)、Microsoft SharePoint

 ● サブ:CP

  

 

 

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